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乳がんと検診

乳がんってどんな病気?

乳がんは乳房にできる悪性の腫瘍です。多くの場合、⺟乳を乳頭まで運ぶ乳管から発⽣します。
初期段階でのがん細胞は、乳管の中にとどまっていますが徐々に乳腺の外やさらに離れた臓器に広がっていきます。
しかし早期であれば90%以上が治癒します。だからこそ、乳がんの早期発⾒がとても⼤切です。

参考:国立がん研究センター「がん情報サービス」
(HOME>最新がん統計
https://ganjoho.jp/reg_stat/statistics/stat/summary.html

どんな人がかかりやすい?

誰にでも乳がんにかかるリスクはあります。

⽇本⼈⼥性の場合、乳がんは20代でみられ、30代から急増、40代以上は特に注意が必要です。その他のがんと比べても、乳がんは比較的若い世代で多いことがわかります。

参考:国立がん研究センター「がん情報サービス」(HOME>集計表ダウンロード_2.-1全国がん罹患データ)
https://ganjoho.jp/reg_stat/statistics/data/dl/index.html#a14)

次のような⽅は、リスクが⾼いと考えられているので、特に注意が必要です。

家系内に乳がん患者さんがいる女性は、血縁関係が近いほど、また、乳がん患者さんが家系内に多くいればいるほど、リスクは高くなります。

乳がんの発⽣には、⼥性ホルモンであるエストロゲンが深く関係しています。
そのためエストロゲンが分泌されている期間が⻑い⼈ほどリスクが⾼まります。

妊娠‧授乳期間にはエストロゲンの分泌が⽌まるためリスクが下がります。

閉経後はエストロゲンの分泌が⽌まりますが、別のホルモンが脂肪組織でエストロゲンに変わります。したがって、閉経後の肥満もリスクとなります。

40歳以上

乳腺疾患(乳腺症など)にかかったことがある

乳がんになったことがある

喫煙する

アルコールをよく飲む


参考:日本乳癌学会「患者さんのための乳癌診療ガイドライン2019年版」
https://jbcs.xsrv.jp/guidline/p2019/guidline/g1/

乳がんは増えている?

乳がんは、⽇本⼈⼥性がかかる割合(罹患率)ががんの中で最も⾼く、年々増加しています。
毎年9万⼈以上が新たに乳がんにかかるといわれており、⽣涯で乳がんにかかる割合は9⼈にひとりとなります。

累積乳がん
罹患リスク
乳がん死亡数
2003 30人にひとり(3%) 9,806人
|
3倍以上
|
約1.5倍
2021 9人にひとり(11.2%)
2019年データに基づく
14,803人

※2003年:ピンクリボンフェスティバルスタート
参考:国立がん研究センター「がん情報サービス」(全国がん登録)
(HOME>最新がん統計
https://ganjoho.jp/reg_stat/statistics/stat/summary.html
厚生労働省 人口動態統計
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/kakutei20/index.html

2019年 がん罹患数
([]内は2022年の罹患数予測)
女性 男女計
1位 乳房97,142
[94,300]
大腸155,625
[158,200]
2位 大腸67,753
[68,700]
肺126,548
[128,800]
3位 肺42,221
[42,500]
胃124,319
[132,100]
4位 胃38,994
[41,000]
乳房97,812
[95,000]
5位 子宮29,136
[28,600]
前立腺94,749
[96,400]

参考:国立がん研究センター「がん情報サービス」(全国がん登録)
(HOME>最新がん統計
https://ganjoho.jp/reg_stat/statistics/stat/short_pred.html
(HOME>がん統計予測
https://ganjoho.jp/reg_stat/statistics/stat/short_pred.html

予防はできるの?

乳がんの完全な予防方法は残念ながらありませんが、以下のことを心がけましょう。

肥満(特に閉経後)やアルコールの摂取は、乳がん発症リスクを確実に高めます。
喫煙もほぼ確実にリスクを高め、受動喫煙もリスクを高める可能性があります。

イソフラボンは女性ホルモンであるエストロゲンによく似た構造をしているため、「植物エストロゲン」と呼ばれます。一方で、乳がんの治療薬と同じような構造をしていることもわかっていて、乳がんを予防する効果があると期待されています。大豆食品からの摂取を心がけましょう。

乳がんは早期に発見すれば90%以上が治る病気です。だからこそ、40歳を過ぎたら定期的に乳がん検診を受けましょう。

参考:日本乳癌学会「患者さんのための乳癌診療ガイドライン2019年版」
https://jbcs.xsrv.jp/guidline/p2019/guidline/g1/

乳がん検診って?

早期発⾒のため、定期的なマンモグラフィ検査を
マンモグラフィ検査は、乳がん死亡率減少の有効性が確⽴された検査⽅法です。
国の指針で、「40歳以上の⼥性は、2年に1回マンモグラフィ検査による検診」が適切と定められています。
検査⽅法の種類
年齢だけでなく乳腺タイプなどの個⼈差もあるので、専⾨医と相談して超⾳波検査との併⽤を検討してみるのもよいでしょう。

マンモグラフィ検査

特徴
乳房専⽤のX線撮影装置を使⽤し、しこりの影や⽯灰化を写す。10〜15分程度の検査時間。
メリット
超早期の乳がんを発⾒できる。全体の把握ができる。
デメリット
乳腺濃度の⾼い⽅の場合、乳がんを発⾒しにくいことも。⼈によって痛みを伴うことも。

超音波検査(エコー)

特徴
超⾳波をあてて内部からの反射波(エコー)を画⾯に映し出す検査。10分前後。
メリット
痛みはない。乳腺濃度の⾼い⽅、妊娠中の⽅でも可。
デメリット
乳がんの⽯灰化を映し出すことが難しく、診断には医師や検査技師の技術が問われる。

⽇本の乳がん検診受診率は‧‧
欧⽶などでは検診受診率の向上と治療の進展も重なって、死亡率が年々減っています。
⼀⽅で、⽇本の乳がん検診受診率は先進国の中でも低いレベルに位置し、年々死亡率は増加傾向にあります。

参考:厚⽣労働省「平成30年度がん検診受診率50%達成に向けた集中キャンペーン」
(ホーム>低い⽇本の検診受診率
http://www.gankenshin50.mhlw.go.jp/campaign_30/outline/)

ブレスト・アウェアネスを習慣づけよう

自分の乳房の状態に日頃から関心を持ち、意識して生活することで、乳がんの早期発見につながります。以下の4項目を実践しましょう。

  1. 普段の乳房の状態を知る(ブレストチェック)
  2. 乳房の変化に気をつける
  3. 変化に気づいたらすぐに医師に相談する
  4. 40歳になったら2年に1回乳がん検診を受ける

参考:乳がん検診の適切な情報提供に関する研究>ブレスト・アウェアネスのすすめ(https://brestcs.org/information/self/

日ごろからブレストチェックを

20-30歳代は⼼配だからといって、不⽤意にマンモグラフィ検査を受ける必要はありません。
まずはブレストチェックを習慣にして、⾃分の胸に関⼼を持つことからはじめましょう。

40歳を過ぎてからも定期的な検診と合わせて習慣化することで、胸の変化に気が付きやすくなります。

※ただし罹患リスクの遺伝性に当たる場合は、20-30歳代であっても早めに乳腺の専門医に相談しましょう。

ブレストチェックで変化を感じたら


良性の腫瘍の可能性もありますが、必ずすぐに乳腺外科などで専⾨医の診察を受けてください。
乳がんについて、より詳しく知りたい⽅は‧‧

国立がん研究センター
検診に行こう!

⾃治体が⾏う住⺠検診を活⽤すれば、費⽤は無料か数百円から2千円程度の⾃⼰負担で済みます。
職域‧医療保険者等の保健事業として⾏っているケースもあります。
それぞれ制度が異なるので、お住いの⾃治体や職場に問い合わせてみましょう。

がん検診ってどうやって受けるの? 各自治体のがん検診窓口/都道府県
HOT LINE
日本対がん協会がん相談ホットライン
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