【乳がんQ&A】 乳がん=胸の切除のイメージが怖いです | ピンクリボンフェスティバル公式サイト

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【乳がんQ&A】
乳がん=胸の切除のイメージが怖いです

Q. 乳がんになったら胸を切除しなくてはいけないと思うと怖いです。

A. 40年以上前に乳がんの手術を受けた方は乳房を全て切除するしかありませんでした。乳がんを治すためにはその方法しかなかったからです。

しかし、乳がんを発見するための検査や乳がんを治すための治療は大きく変わりました。
検診では、手で触れることができないような小さな乳がんを見つけることが可能となり、たとえ乳がんと診断されても、小さな乳がんであれば乳房の一部だけをとり除き、残りの乳房には放射線を当てるという乳房温存療法が標準治療となっています。実際、乳がんと診断された人の半分以上が乳房温存療法を受けています。

また、乳房を全て取ることが必要となった場合でも、乳房を新たに作る乳房再建という方法があります。以前は、乳房再建は自費でないとできませんでしたが、今は保険診療で受けることが可能となり、乳がん手術の時に一緒に受けることもできます。また、乳房再建は、乳がん治療が落ち着いてからでも受けることは可能です。乳房を一旦、全て取らなくてはいけなくなっても、取り戻すことができるのです。

乳がんになってしまっても、早期で見つかれば、手術方法もいろいろ選択肢がありますし、当然、乳がんで命を失う可能性も低くなります。
肺がんや大腸がん、胃がんなど、体の中にあるがんは自分で見つけることが難しいですが、乳房は自分で触れるので、セルフチェックで早期に発見することも可能です。セルフチェックと定期検診を受けることで、より早期の乳がんを見つけることができます。

乳房を失うリスク、命を失うリスクを下げるため、まずはセルフチェックを習慣化し、乳がん検診を受けてください。そして万が一、乳がんと診断されても、怖がらずに早く治療を受けてください。乳房を失うリスク、命を失うリスクを下げるため、まずはセルフチェックを習慣化し、乳がん検診を受けてください。そして万が一、乳がんと診断されても、怖がらずに早く治療を受けてください。

≪お答えいただいた専門家≫

小川 朋子先⽣

三重大学医学部附属病院 乳腺センター・乳腺外科 教授

【略歴】
1989年 三重大学医学部卒業、三重大学医学部 第一外科入局
1990年 済生会松阪総合病院 外科
1991年 三重大学医学部外科学第一講座大学院入学
1995年 三重大学医学部外科学第一講座大学院卒業、山本総合病院外科
2003年 三重大学医学部肝胆膵・乳腺外科
2006年9月〜 亀田メディカルセンター乳腺センター部長代理
2008年7月〜 三重大学医学部附属病院乳腺センター・乳腺外科教授

【主な著書】
2014年 乳房オンコプラスティック・サージャリー —根治性と整容性を向上させる乳癌手術— (克誠堂出版) 編集
2017年 乳房オンコプラスティック・サージャリー2 —症例から学ぶ手術手技— (克誠堂出版) 編集

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