オープニングナイト2026【前半】矢方美紀さん
矢方 美紀さん 乳がん体験談 ~ピンクリボンフェスティバル2026 オープニングナイト前半~
- トーク概要文
SKE48で活躍した矢方さんが、乳がんを患っているとわかったのはSKE卒業後で、きっかけは9年前、家に帰ってテレビをつけた際に乳がんのニュースを見たことだった。「まだ25歳なので、40代以降で検診を心掛けなくては」と思って見ていたが、若年性乳がんという言葉がでてきた。左胸を触ると固いしこりがあった。
知人から背中を押されて医療機関で受診したところ、がんだと告げられた。2018年4月、当初ステージ1の乳がんと診断され、手術前にステージ2B、左乳房全摘出・リンパ節切除の手術を受けステージ3Aだとわかった。
病気のリスクや薬の効きやすさなどを調べる遺伝子検査も経験した。若くして罹患したため将来的に右胸にもできる可能性などを説明され、考えたうえでの決断だったという。治療費は保険適用はなく、20万円で高いと感じたが、「結果がわからない遺伝子もいくつかあったが、遺伝性乳がん卵巣がん(HBOC)ではないことはわかった。そういうこともあるんだ」と納得したという。その上で、矢方さんは「25歳で乳がんになるなんてと思ったし、自分ごとにすることが難しい時期があったが、自分自身で道を選びながらここまできた。みなさんも自分は大丈夫と思うかもしれないが、まずブレスト・アウェアネス(乳房を意識する生活習慣)などで自分は大丈夫かなと気づいて欲しい」と話した。
聖路加国際病院遺伝診療センターで、がん領域の遺伝カウンセリングに従事する認定遺伝カウンセラーの鈴木美慧さんもトークに加わった。鈴木さんは矢方さんの検査結果について、HBOCを診断するBRCA1/2遺伝子検査は陰性だったが、その他のがんなども網羅的に調べる多遺伝子パネル検査(MGPT)で病的意義不明(VUS)がいくつかあったのでは、と説明。HBOC診断を目的としたBRCA1/2遺伝子検査の保険適用は以前から開始されており、今年は第1度近親者へ拡大されている。「遺伝子検査は、治療をどう考えていくかをはじめ、その先の人生を考える入口。世界中で蓄積されたデータにより数年後に解釈がかわることもある。希望する場合は、まず遺伝カウンセリングを実施している病院を探してみてつながれるといいと思う」と話した。
日本対がん協会機関紙「対がん協会報」2026年10月1日号から
