【講演③】栄養を幸せの力に

栄養を幸せの力に ~栄養はえいよ~

【講演③】栄養を幸せの力に ~栄養はえいよ~

3つのポイント
  • 食力を整える

  • 適切なエネルギー摂取と適度な運動により肥満を避ける

  • 栄養を幸せの力に

食事を摂るには、食にかかわる総合力【食力】が大切です。食力とは、食欲を維持できているか、食の満足は得られているか、さらにはしっかり動けておなかが減るか、気持ちよくうんこがでるか等、単に食べる機能だけではなく、食にまつわる全てのことを含みます。乳がんになる前から、なってからも(たとえがん治療中であっても)、この視点は大切です。

食力は、①食欲と満足、②食環境、③歯・口腔内環境、④摂食嚥下機能、⑤全身の筋肉・筋力と身体機能、⑥消化管の状態、⑦消化管内の環境と排便などからなります。 食事(食習慣)や生活習慣、持病について、乳がんにならないようにするには、あるいは乳がんの再発リスクを下げるためには、いくつか注意点があります。たとえば、肥満や運動、大豆食品からイソフラボンを摂取すること(健康食品やサプリメントからの摂取は勧められていない)は、この両者における注意点として知られています。したがって、乳がんの予防・再発防止には、適切なエネルギー摂取と適度な運動により肥満を避けることが強く勧められます。また,現在肥満の方は,健康維持の観点から体重のコントロールをお勧めします。

一見厳しいようにも思われますが、ちなみに,肥満の指標としてよく使われるBMIでは、25未満を正常、25以上30未満を過体重、30以上を肥満と定義しています。乳がんという視点に限らず、生活習慣病予防においても同様のことは重要です。薬物療法において体重が増加することもあり大変かとは思いますが、よりよく生きるための注意点と認識ください。また痩せを勧めているわけではないこともご留意ください。

食事で得られるものは、栄養だけではありません。五感で味わって、心で楽しむ。焦りは禁物です。友人や家族、医療者など多くの仲間がいます。みんなで楽しくやっていきましょう。栄養を幸せの力に。栄養はえいよ~!!!

  • 犬飼 道雄 先生

    犬飼 道雄 先生

    岡山済生会総合病院 内科・がん化学療法センター 主任医長
    がん治療認定医、消化器がん外科治療認定医
    日本栄養治療学会 中国四国支部長